教会用語解説シリーズ(54)「レント(受難節、四旬節)」

 教会暦ではクリスマス(聖誕節)を待ち望む準備の期間をアドベント(待降節)と呼びますが、イースター(復活節)を待ち望みながら心と生活を整える期間をレント(受難節、四旬節)と呼んで大切にします。  レントは、灰の水曜日(司祭が信徒一人一人のひたいに灰で十字を描く儀式が行われる)から始まって、イースターまでの六回の日曜日を除く四〇日間です。日曜を除く理由は、日曜日が主の復活を記念して喜び祝い、礼拝する日だからです。レントとは、「断食」を意味する古い時代のドイツ語から英語に入ったことばとのことです。主の十字架と復活を深く思い巡らしつつ身を慎む期間として、好物や娯楽をがまんしたり断食をしたりする習慣があります。
 聖書中で四〇という数字には象徴的な意味があり、特に苦しみを表します。義人ノアが神の導きによって箱舟を作り、家族や動物たちと共に乗り込むと、四〇日四〇夜に亘り豪雨が降り続き、大洪水となりました。エジプトの奴隷状態から救い出されたイスラエルの民は、不信仰の罪によって四〇年間荒野を旅し続けました。預言者エリヤは、四〇日間歩き続けて神の山ホレブに辿り着き、神の御声を聴きました。主イエスは、四〇日四〇夜断食され、悪魔の誘惑を受けられました。 形はどうであれ、主のご受難を深く思う期間を大切にして過ごしたいものです。



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