教会用語解説シリーズ(10)「密室」


 クリスチャン用語としての「密室」は、環境的な意味で閉ざされた一人になる空間を指しているのではありません。その中心は「神さまとの個人的な交わり」であり、人が創造された本来の目的である「神を知り、神と語り合い、神ご自身を喜び、神の御心に親しむ時間」を意味しています。その具体的な表れが、一人神の前に静まって祈る個人的な祈りのひとときです。「ディボーション」、「静思の時」などと呼ばれることもあり、信仰生活を歩む中で不可欠な営み、何としても確立させたい生命線です。
 本当に忙しい私たちの生活スケジュールの中で、毎日神さまとの交わりの時間を持つためには、工夫や努力が必要でしょう。詩篇記者の祈りやイエス様のお姿を聖書に学ぶとき、朝早く神との交わりを持つことのすばらしさを教えられますが、その祝福は現代にあっても不変です。
 密室で何をするかと言えば、心を静かにする(心を開いて神を待ち望む)、祈りながら聖書を読む、とりなしの祈りを捧げる、などです。賛美を歌う(メロディーより歌詞を深く味わう)、聖書日課を用いて
「あなたは、祈るときには自分の奥まった部屋にはいりなさい。そして、戸をしめて、隠れたところにおられるあなたの父に祈りなさい。」(マタイ六・6)



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