教会用語解説シリーズ(5)「カテキズム」


 聖書(キリスト教)の教えを体系的にまとめたものを、「教理」と言います。例えば、神について、救いについて、教会について等々、聖書のあちらこちらにたくさんの真理がちりばめられています。主要な真理を収集し、主題別に分類・分析・整理したものが「教理」です。そして、牧師や聖職者だけでなく、一般の信徒たちがその教理を学び理解できるようにと、質問を投げかけてそれに答えるという問答形式で編集されたものを、「カテキズム(教理問答書)」と呼びます。
あの偉大な宗教改革者マルチン・ルターによって発行された「小教理問答」「大教理問答」がスタートとなりましたが、やがて同じような形態のカテキズムが、他のプロテスタント改革者たちによって次々に作られ活用されます。そして後には、カトリック教会、ギリシャ正教会でも採用されるようになりました。
 このカテキズムは、特に子どもたちの宗教教育のため、またキリスト教の背景のない異教社会から回心したばかりの人々に、信仰の確立をもたらす上で大きな役割を果たしています。
私たちの教団でも、少年文庫シリーズの中で、カテキズムが出版されています。とても短く子ども向きに書き下ろされたものですが、実は大人の方々にとっても大変有益かつ必要な小冊子です。ぜひ一度お読み下さり、聖書の主要な教えを把握して頂ければ幸いです。



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