教会用語解説シリーズ(27) 「賜物」


 教会の中で「賜物」という表現が使われるとき、「私には何の賜物もないのに、あの人は音楽ができるしイラストも描けるし子どもの接し方も上手だし、賜物豊かな人だなあ」というような使われ方をしますが、その場合には多分に「才能や得意なこと」という意味合いでしょう。
 しかし、聖書がまず賜物というとき、それはキリストの贖いによる救いそのものを指しています。「あなたがたは恵みのゆえに信仰によって救われたのです。それは・・・神からの賜物です」(エペソ二・8)。その意味では、神の大いなる賜物を受けていない人は一人もいません。信じるすべての人に無代価で与えられている救いの賜物をもっともっと感謝しましょう。
 同時に神は神の民の共同体である各教会、一人一人のクリスチャンに、ご自身の栄光を現し、キリストのからだである教会を建て上げ成長させるために助けとなる賜物を与えておられ、それらを活用することを期待しておられます。「それぞれが賜物を受けているのですから、神の様々な恵みの良い管理者として、その賜物を用いて、互いに仕え合いなさい」(Tペテロ四・10) 奏楽や聖歌隊、教会学校の奉仕もそうですが、録音や記録、車の運転や受付、会堂のお掃除等すべての奉仕が、神の恵みによって各自に与えられている賜物を活用し仕え合う働きです。
 互いに賜物を発見、再発見する年にしましょう。



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