教会用語解説シリーズ(14)「頌栄」


 頌栄は、通常ごく短いさんびという形で歌われる礼拝プログラムの一つです。礼拝順序の中では、一番締めくくりの部分に位置づけられており、時間にするとほんの三〇秒ほどであっという間に過ぎてしまいますが、実は礼拝式のクライマックス・頂点といっても過言ではない重要な意義を持つものです。頌栄とは読んで字のごとく、「神のご栄光を頌めたたえること」を意味します。礼拝の他のプログラム、すなわち賛美や祈祷、説教などすべてを通して整えられてきた私たちの魂が、主なる神のご臨在の前にすべてを捧げ、その全存在を上げて主の威光と尊厳と栄誉をあがめる貴い瞬間です。また、神によって造られ、贖われた存在としての最高の営みが具体化される機会です。さらには、やがて天国に迎えられたなら、私たちが行なう唯一の奉仕は主をほめたたえることであるとすれば、この頌栄こそ地上において最も天に近づけられる時、天の奉仕に与る時であるとも考えられます。
 ですから、私たちは改めて起立し、心と身体の姿勢を正して、頌栄の歌を賛美するのです。自分自身、長い間浅い理解しか持っていなかったことを恥ずかしく思いますが、頌栄は礼拝の終わりの合図ではありません。頌栄を頌栄としてふさわしく歌いたいものです。 「父、み子、み霊の大み 神に、とこしえ変わらず み栄えあれ、み栄えあれ、        アーメン」



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