教会用語解説シリーズ(46)「贖い、贖罪」あがない、しょくざい


「贖い」とは、何らかの理由で人手に渡ってしまった土地や財産を、最も近い血縁者が、代価を払って自分の手に買い戻すこと、A何かの理由で奴隷状態の立場にある人を、身代金を払って自由にすること、Bお金や動物などの代償を捧げることで、罪の賠償をすること、などを意味します。
 旧約聖書、特にイザヤ書では、イスラエルの民を奴隷状態から解放する主なる神を「贖い主」と繰り返し表現します。「あなたを形造った方、主はこう仰せられる。恐れるな。わたしがあなたを贖ったのだ」(四三・1)。「イスラエルよ。あなたはわたしに忘れられることがない。わたしはあなたのそむきの罪を雲のように、あなたの罪をかすみのようにぬぐい去った。わたしに帰れ。わたしはあなたを贖ったからだ」(四四・22)。
 新約聖書では、、罪のない聖い神の御子が、ご自分のいのちという代価(身代金)を支払うことによって、信じるすべての人を、罪と死の奴隷状態から救い出してくださった恵みのみわざを指しています。「人の子が来たのも、仕えられるためではなく、かえって仕えるためであり、また、多くの人の贖いの代価として、自分のいのちを与えるためなのです」。(マルコ一〇・45)
「すべての人は罪を犯したので、神からの栄誉を受けることができず、ただ、神の恵みにより、キリストイエスにある贖いのゆえに、値なしに義と認められるのです。」(ローマ三・23)



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