教会用語解説シリーズ(50)「キャロル」

 「キャロル」を辞書で引くと、名詞では「喜びの歌、聖歌、祝歌、鳥のさえずり」、動詞では「楽しそうに歌う、さえずる、家から家へクリスマスキャロルを歌って回る」等と出てきます。従って、キャロルは元々「祝いの歌」のことを指し、収穫時期などに踊りを伴って歌われる民謡など、庶民の間で歌われていた歌を総称したもので、宗教的な曲のみを指す用語ではありません。しかし「クリスマスキャロル」と言えば、キリストの誕生を祝い、クリスマスの場面や物語を歌詞にして歌うものです。日本で一般に親しまれている「赤鼻のトナカイ」「ジングルベル」等の曲はクリスマスソング、しかし聖書のクリスマスの情景をベースにした「荒野の果てに」「聖しこの夜」等は、クリスマスキャロルと理解されます。因みに、一部の教派では、「イースターキャロル」と呼ばれる賛美歌も歌われるようです。
 実は、クリスマスキャロルに限らず、今では伝統的な賛美歌として歌い継がれている曲も、元々は非宗教的な背景を持つものが少なくないようです。教会でよりも酒場で頻繁に歌われていたような流行曲に、新しくキリスト教的な歌詞が与えられ、教会から発信されて行くことがありました。チャールズ・ウェスレーもそうした曲に聖書的な歌詞を付けた賛美歌を多く作ったと言われています。背景はどうであれ、福音により新しい命が吹き込まれることはすばらしいですね。



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