教会用語解説シリーズ(22) 「予言と預言」

 発音は全く同じですが、漢字が表している意味の違いをしっかり押さえて、意識して使い分けるとよいでしょう。「予言」とは、「あらかじめ言う」と書くように、基本的には将来起きるはずのことを前もって予知し、予告することです。
 しかし「預言」は、ギリシャ語ではプロフェーテース(「代わって語る」の意味)ということばが語源となっており、「神からのことば(メッセージ)を預かって人々に語ること」を意味します。従って、聖書の「預言者」が語る「預言」には、これから将来に起こるはずのことについて語る内容が含まれる場合もありますが、過去を振り返って感謝や反省の思いを起こさせることばもあり、或いは現在の生活において神に喜ばれる心と歩みをするよう導くことばも語られています。
 聖書には、旧約のイザヤやエレミヤといった預言書を書いた人々だけではなく、族長アブラハム、出エジプトの偉大な指導者モーセやアロン、預言書を書かなくても主の御心を語り続けたサムエルやナタンやエリヤなど、さらには新約でも、主イエスご自身やバプテスマのヨハネ、パウロの同僚のシラスなどが「預言者」と呼ばれて登場します。
 神の召命によって立つ専門職としての預言者ではなくても、「預言のことば」としての聖書はすべての人に与えられており、それに聞き、生き、自分にできる形で伝えることは、私たち皆に求められていることです。



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